ようこそ! ひらかた院へ。当院は2025年春、京阪枚方市駅直結ひらかたサンプラザ3号館4階に移転します。

高度生殖医療

高度生殖医療

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一般体外受精法

 自然の妊娠の場合では、排卵された卵子は卵管で精子と出会い、受精して発育しながら子宮へ着床します。この過程のどこかに問題がある場合には、自然に妊娠することは困難です。
 体外受精胚移植法とは、この一連の過程の受精から胚の発育までを人工的に補助することで妊娠を成立させることができる治療法です。
 体外受精・胚移植法とは、文字通りご主人様に採取して頂いた精子と奥様から採取した卵子を体外で受精させ、分割した胚を奥様の子宮に戻すまでの一連の操作のことをいいます。 体外受精法は、受精させる方法によって一般体外受精法と顕微授精法の2つの方法があります。

体外受精の流れ

体外受精法の流れは、大きく分けて次の6つのステップがあります。

体外受精法の流れは、大きく分けて次の6つのステップがあります。

01.準備
01.準備
02.卵巣刺激法
02.卵巣刺激法
03.採卵
03.採卵
04.精子処理・培養・媒精
04.精子処理・培養・媒精
05.胚移植
05.胚移植
06.黄体補充

 胚移植が無事終了すれば、移植した胚が子宮内膜に着床しやすくなるように黄体ホルモンによって内膜の状態を整える必要があります。黄体ホルモンは、飲み薬や注射薬や膣剤など色々な種類がありますので、患者さん個々に応じて最も有効と思われる用法・容量で用います。 胚移植から約2週間で妊娠判定を行います。

06.黄体補充

 胚移植が無事終了すれば、移植した胚が子宮内膜に着床しやすくなるように黄体ホルモンによって内膜の状態を整える必要があります。黄体ホルモンは、飲み薬や注射薬や膣剤など色々な種類がありますので、患者さん個々に応じて最も有効と思われる用法・容量で用います。 胚移植から約2週間で妊娠判定を行います。

顕微授精法

 一般体外受精法は、精子と卵子を卵管の組成に似た培養液の中で受精させる方法で、精子と卵子自身の能力で受精をさせる方法です。
 しかしながら、精子の濃度や運動率あるいは奇形率が正常であっても全く受精が認められない場合(受精障害)やご主人様の精液の状態がかなり悪い場合(精子の数が少ない、運動率が悪い、奇形率が高い場合など)、あるいは射精精液中に精子が確認出来ない場合で、精巣で精子が造られていることが確認できる場合には顕微授精法の適応となります。
 顕微鏡下に成熟卵子に対して不動化処理した精子を極細のガラスピペットを用いて卵子の細胞質内まで直接送り込み受精させることができます。

胚盤胞移植法

 近年では、培養液の研究が進み以前には培養が困難とされていた初期胚の長期培養が可能となりました。これまでは、長期の培養が困難であった為、受精した翌日の4分割胚や翌々日の8分割胚を移植していましたが、本来自然妊娠では胚盤胞という状態になり子宮に着床するので、体外でこの胚盤胞まで培養して移植を行なえば胚の選別ができ、より有効なのではないかというコンセプトで生まれた方法です。
 しかしながら、培養液の研究が進んだとはいえ、受精卵の全てが胚盤胞になるわけではありません。おおよそ受精卵の約30%程度が胚盤胞になると言われています。ですから、胚の状態によっては1つも胚盤胞が形成されず胚移植がキャンセルとなる場合もあります。

 近年では、培養液の研究が進み以前には培養が困難とされていた初期胚の長期培養が可能となりました。これまでは、長期の培養が困難であった為、受精した翌日の4分割胚や翌々日の8分割胚を移植していましたが、本来自然妊娠では胚盤胞という状態になり子宮に着床するので、体外でこの胚盤胞まで培養して移植を行なえば胚の選別ができ、より有効なのではないかというコンセプトで生まれた方法です。
 しかしながら、培養液の研究が進んだとはいえ、受精卵の全てが胚盤胞になるわけではありません。おおよそ受精卵の約30%程度が胚盤胞になると言われています。ですから、胚の状態によっては1つも胚盤胞が形成されず胚移植がキャンセルとなる場合もあります。

2段階胚移植法

 胚盤胞移植法に初期胚移植を組み合わせた方法が、この2段階胚移植法になります。
2回胚移植を行い、最初に移植した初期胚(4~8分割胚)が子宮内膜の状態を活性化させ、次に移植する胚盤胞が着床しやすくなるという考えで実施されていますが、はっきりとした根拠はありません。2回胚移植を行う為に移植する胚が多くなり、多胎妊娠が増加する傾向があります。この場合も、胚盤胞が形成されなければ2回目の胚移植はキャンセルとなります。

 胚盤胞移植法に初期胚移植を組み合わせた方法が、この2段階胚移植法になります。
2回胚移植を行い、最初に移植した初期胚(4~8分割胚)が子宮内膜の状態を活性化させ、次に移植する胚盤胞が着床しやすくなるという考えで実施されていますが、はっきりとした根拠はありません。2回胚移植を行う為に移植する胚が多くなり、多胎妊娠が増加する傾向があります。この場合も、胚盤胞が形成されなければ2回目の胚移植はキャンセルとなります。

孵化補助術(Assisted Hatching)

 胚盤胞が子宮内膜に着床する際には、胚の周りを保護している透明帯と呼ばれる殻を破り、胚自体が透明帯の外に出て着床という現象が起こります。これを孵化(ふか)と呼びます。
透明帯が非常に分厚い場合や何度か体外受精・胚移植法を施行して良好胚を移植したにも関わらず妊娠が成立しない場合には、この孵化がうまく行われていないのが原因ではないかと推測されます。
当クリニックでは、透明帯の状態やこれまでの治療歴を考慮し、孵化補助術を実施しています。

 胚盤胞が子宮内膜に着床する際には、胚の周りを保護している透明帯と呼ばれる殻を破り、胚自体が透明帯の外に出て着床という現象が起こります。これを孵化(ふか)と呼びます。
透明帯が非常に分厚い場合や何度か体外受精・胚移植法を施行して良好胚を移植したにも関わらず妊娠が成立しない場合には、この孵化がうまく行われていないのが原因ではないかと推測されます。
当クリニックでは、透明帯の状態やこれまでの治療歴を考慮し、孵化補助術を実施しています。

胚凍結保存法(ガラス化法)

 移植法の項で述べましたが、移植する胚は1個から2個です。では、受精卵(胚)が10個もある場合、残りの胚はどうなるのでしょうか?
 心配ありません。現在では、凍結保存技術が確立されていますので、1度の採卵でたくさんの胚が得られた場合には、胚の有効利用が可能となっています。 凍結保存という技術が開発された当時は、臨床に応用できる技術ではありませんでした。それだけ凍結という技術が困難だったのです。しかしながら、最近の研究により新しい技術が次々と開発され、ようやく臨床に用いることのできる凍結保存技術が確立されました。現在の凍結保存技術を用いれば、半永久的に胚を凍結保存することが可能となっています。
 また、刺激治療周期にホルモンの値が高値となり着床に適さない場合にも凍結保存法は有効です。このことにより、卵巣過剰刺激症候群などの副作用も回避することが可能となります。 凍結方法については、色々な方法が用いられていますが、融解後の生存率が最も良好とされているガラス化保存法を用いて行っています。但し、この技術は100%の技術ではありません。融解後に死滅してしまう胚もあります。保存期間は、1年間で最長10年間の保存となっており、1年毎の更新制になっています。

凍結融解胚移植

 凍結した胚を子宮に戻す周期は、ホルモン補充周期と自然周期の2つがあり、凍結融解技術の進歩により、現在非常に多く行われています。そのうち、ホルモン補充周期での融解胚移植法が大多数を占めており、これは重要な着床条件の1つであるホルモン環境と子宮内膜の形態的環境を正確にコントロールでき、胚の発育段階に合わせて移植日を厳密に決定できると考えられます。

 凍結した胚を子宮に戻す周期は、ホルモン補充周期と自然周期の2つがあり、凍結融解技術の進歩により、現在非常に多く行われています。そのうち、ホルモン補充周期での融解胚移植法が大多数を占めており、これは重要な着床条件の1つであるホルモン環境と子宮内膜の形態的環境を正確にコントロールでき、胚の発育段階に合わせて移植日を厳密に決定できると考えられます。

SEET法

 初期胚から胚盤胞まで培養する過程で、培養液中には着床を促す物質が産生されることがわかってきました。この物質を培養液ごとあらかじめ凍結保存しておき、移植する2~3日前に子宮内に戻しておいてから胚盤胞を移植する方法です。これによって着床不全状態が好転する可能性が有り、着床・妊娠率の向上が期待できます。

 初期胚から胚盤胞まで培養する過程で、培養液中には着床を促す物質が産生されることがわかってきました。この物質を培養液ごとあらかじめ凍結保存しておき、移植する2~3日前に子宮内に戻しておいてから胚盤胞を移植する方法です。これによって着床不全状態が好転する可能性が有り、着床・妊娠率の向上が期待できます。

精子凍結保存(射出精子、精巣上体精子、精巣内精子)

 当クリニックでは、精子の凍結保存を行っています。人工授精法や体外受精法実施時にご主人様が出張や仕事でどうしてもクリニックに来院出来ない場合には、あらかじめ精子を凍結保存しておくことが可能となっています。 さらに、重度男性因子不妊症の治療として精巣上体精子採取術や精巣内精子採取術を関西医科大学医学部付属病院の泌尿器科と連携して行っております。その場合に得られた精子はとても貴重な精子ですから、体外受精法に用いるまで凍結保存を行います。 保存期間は、射精精液で3ヶ月、精巣上体精子や精巣内精子の場合、1年間の保存で1年毎の更新制になっています。

 当クリニックでは、精子の凍結保存を行っています。人工授精法や体外受精法実施時にご主人様が出張や仕事でどうしてもクリニックに来院出来ない場合には、あらかじめ精子を凍結保存しておくことが可能となっています。 さらに、重度男性因子不妊症の治療として精巣上体精子採取術や精巣内精子採取術を関西医科大学医学部付属病院の泌尿器科と連携して行っております。その場合に得られた精子はとても貴重な精子ですから、体外受精法に用いるまで凍結保存を行います。 保存期間は、射精精液で3ヶ月、精巣上体精子や精巣内精子の場合、1年間の保存で1年毎の更新制になっています。

MD-TESEによる顕微授精法

 当クリニックでは、関西医科大学医学部付属病院 泌尿器科・京橋ゆたかクリニックと連携して無精子症患者さんの治療も行っております。詳しくは、外来にて医師に御相談下さい。

 当クリニックでは、関西医科大学医学部付属病院 泌尿器科・京橋ゆたかクリニックと連携して無精子症患者さんの治療も行っております。詳しくは、外来にて医師に御相談下さい。

子宮鏡を用いた卵管内胚移植法

 卵管内胚移植法は、4~8分割に育った分割胚を子宮鏡を用いて卵管口から卵管内に移植する方法です。
 人工的につくられた培養液よりも卵管の中の方がより生理的で胚の発育にも理想的ではないかという発想に基づいています。適応となるのは、何度か一般的な胚移植法を施行したにも関わらず、妊娠が成立しなかった方や胚のグレードが良好でない場合などに実施しています。

  卵管内胚移植法は、4~8分割に育った分割胚を子宮鏡を用いて卵管口から卵管内に移植する方法です。
 人工的につくられた培養液よりも卵管の中の方がより生理的で胚の発育にも理想的ではないかという発想に基づいています。適応となるのは、何度か一般的な胚移植法を施行したにも関わらず、妊娠が成立しなかった方や胚のグレードが良好でない場合などに実施しています。

最新胚培養システムの導入

 当クリニックでは2020年4月より最新の培養器を導入しました。
受精卵の発育過程をタイムラプスで記録しそれらの情報をAIで評価したスコアー表示しております。従来の培養システムに比べて培養環境が格段に上昇し、かつどの時点で受精卵がどの程度培養が進んでいるかを正確に判別することでより良好な受精卵を選別できます。

 当クリニックでは2020年4月より最新の培養器を導入しました。
受精卵の発育過程をタイムラプスで記録しそれらの情報をAIで評価したスコアー表示しております。従来の培養システムに比べて培養環境が格段に上昇し、かつどの時点で受精卵がどの程度培養が進んでいるかを正確に判別することでより良好な受精卵を選別できます。

PRP療法

 現在胚移植する際の目安として子宮内膜の厚さを指標としている施設がほとんどです。
しかしながら一定のホルモン濃度を補充しても必ずしも基準の子宮内膜厚に達せない方も散見されます。また、内膜厚は十分でかつ形態良好胚を頻回に移植しても妊娠に至らない方々もいらっしゃいます。
 PRPとは、自己多血小板血漿のことで厚労省が認可している再生医療です。PRPは多くの成長因子を含み子宮内膜に注入することで良好な子宮内膜環境を構築することがわかってきました。すなわちPRP医療をすることで着床・妊娠率の改善が期待できます。
 当クリニックでは、2020年9月より厚労省から厳正な審査のもと認可を得て治療が可能となりました。
自分自身の血液を用いた再生医療ですので安全性についても十分に検討された治療法です。現在、整形外科・皮膚科・眼科等においても有効性が確認されてきています。
 自費診療となりますので、担当医とご相談してください。

 現在胚移植する際の目安として子宮内膜の厚さを指標としている施設がほとんどです。
しかしながら一定のホルモン濃度を補充しても必ずしも基準の子宮内膜厚に達せない方も散見されます。また、内膜厚は十分でかつ形態良好胚を頻回に移植しても妊娠に至らない方々もいらっしゃいます。
 PRPとは、自己多血小板血漿のことで厚労省が認可している再生医療です。PRPは多くの成長因子を含み子宮内膜に注入することで良好な子宮内膜環境を構築することがわかってきました。すなわちPRP医療をすることで着床・妊娠率の改善が期待できます。
 当クリニックでは、2020年9月より厚労省から厳正な審査のもと認可を得て治療が可能となりました。
自分自身の血液を用いた再生医療ですので安全性についても十分に検討された治療法です。現在、整形外科・皮膚科・眼科等においても有効性が確認されてきています。
 自費診療となりますので、担当医とご相談してください。

子宮内膜着床能検査

 子宮内膜の着床に関してはまだ多くの不明な部分があります。それゆえ、形態良好胚盤胞移植を数回行っても妊娠しないケースがあり、次の治療戦略に苦慮しているのが実情です。当クリニックでは以下の3つの最新検査をすることで子宮内膜着床能を評価し治療戦略に反映しています。

 子宮内膜の着床に関してはまだ多くの不明な部分があります。それゆえ、形態良好胚盤胞移植を数回行っても妊娠しないケースがあり、次の治療戦略に苦慮しているのが実情です。当クリニックでは以下の3つの最新検査をすることで子宮内膜着床能を評価し治療戦略に反映しています。

1. ERA

 受精卵が着床する時期(着床の窓)は非常に限られており個人差があります。
現状では、胚盤胞移植する時期は、黄体ホルモンの補充を開始した日をd-0(採卵した日)を基軸として、d-5(採卵後5日目の胚盤胞)d-6(採卵後6日目の胚盤胞)を移植しています。しかしながらこの時期が微妙にずれているため着床の窓と合わずに正常な胚でも着床ができないことが分かっています。ERAはこの時期を子宮内膜採取して遺伝子解析しかなり正確に計測できる検査です。このデータをもとに胚移植を正確に行えます。

1. ERA

 受精卵が着床する時期(着床の窓)は非常に限られており個人差があります。
現状では、胚盤胞移植する時期は、黄体ホルモンの補充を開始した日をd-0(採卵した日)を基軸として、d-5(採卵後5日目の胚盤胞)d-6(採卵後6日目の胚盤胞)を移植しています。しかしながらこの時期が微妙にずれているため着床の窓と合わずに正常な胚でも着床ができないことが分かっています。ERAはこの時期を子宮内膜採取して遺伝子解析しかなり正確に計測できる検査です。このデータをもとに胚移植を正確に行えます。

2. EMMA

 子宮内環境にも様々な菌は存在し子宮内フローラを一定に保つことが着床には必要と考えられています。その中でもラクトバチルス(乳酸桿菌)の存在が重要と言われておりこれが一定以上存在しているかどうか調べることができます。検査結果で抗菌剤投与して治療していきます。

2. EMMA

 子宮内環境にも様々な菌は存在し子宮内フローラを一定に保つことが着床には必要と考えられています。その中でもラクトバチルス(乳酸桿菌)の存在が重要と言われておりこれが一定以上存在しているかどうか調べることができます。検査結果で抗菌剤投与して治療していきます。

3. ALICE

 慢性子宮内膜炎(CE)を調べる検査です。CEは着床不全や流産に大きく関与することが知られておりこれらを検査することで適切な抗菌剤を投与して治療後に胚移植していきます。

3. ALICE

 慢性子宮内膜炎(CE)を調べる検査です。CEは着床不全や流産に大きく関与することが知られておりこれらを検査することで適切な抗菌剤を投与して治療後に胚移植していきます。

 以上は、1回の内膜検体ですべての検査が可能ですが、ご希望に合わせて単独あるいはセット検査が可能です。自費診療となりますので、担当医とご相談ください。

 以上は、1回の内膜検体ですべての検査が可能ですが、ご希望に合わせて単独あるいはセット検査が可能です。自費診療となりますので、担当医とご相談ください。